どうなる築地市場 移転の是非、都議選の争点に 朝日新聞より 6月19日
2009年06月23日 17:59
首都圏の台所・築地市場(東京都中央区)の移転問題が、7月の東京都議選でも争点になっている。都は、移転予定地の汚染土壌を浄化して移転する方針だが、食の安全に不安は根強い。選挙結果によっては移転が見直される可能性もあり、市民団体と協調する立候補予定者もいる。
「食の安全と地域活性化のため、築地ブランドを守ります」。民主党新顔の立候補予定者は16日、築地市場前の交差点で移転反対を訴えた。
移転予定地は江東区豊洲の東京ガス工場跡地。01年に汚染が判明し、07年の都知事選後に詳細に調査したところ、環境基準の4万3千倍のベンゼンや860倍のシアンが検出された。都は586億円をかけて汚染を浄化し、14年度に移転させる方針だ。
民主新顔は、立候補を決める前から移転に反対していた。数週間前、水産仲卸業者らがつくる「市場を考える会」の勉強会に参加。今月27日に移転反対デモをすると聞いて参加の意向を伝えた。
知名度が十分でない新顔が移転反対のうねりに乗ろうとする姿に、会の山崎治雄代表(70)も「都議選は議論を深めるチャンス」と連携を強めようとしている。
一方、自民党は築地市場の移転に賛成してきた。だが、現職都議は6月、中央区月島や佃の高層マンション前で演説を重ねたが、移転問題には触れなかった。
都議は「長い議論の末に結論に至った。賛成、反対と一言で表現できる単純な問題ではない」と語るが、陣営からは「対立軸を作りたい民主の土俵に乗るべきではない」との声が上がる。
築地市場は開場して74年。老朽化が進み、敷地は狭く、場内の交通事故は07年に419件起きた。
移転を容認する「東京魚市場卸協同組合」の伊藤宏之理事長(70)は「政争の具にしてほしくない」と話す。07年都知事選や参院選で取り上げられるたび、土壌汚染の風評が広がった。「自民も民主も、普段から市場に足を運んで建設的な発言をしてほしかった。そうでなかったから、新市場のあり方の議論が進まなかった」と語る。
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