築地市場移転:豊洲土壌汚染問題 議論かみ合わず 都「安全」に業者ら反発 /東京(6月1日)
2008年06月02日 13:47
「どうすれば、反対派の方に理解してもらえるのか」。築地市場の移転が予定されている江東区豊洲地区の土壌汚染問題で、都の専門家会議が開かれた31日、平田健正座長は苦渋の表情を浮かべた。一般傍聴者の移転反対派との質疑応答は、この日もかみ合わないまま終了した。【市川明代】
専門家会議はこの日、都が検討している地下水の浄化対策について検証結果を発表。これまでの土壌汚染対策と併せ「安全性が保たれる」と結論づけた。
これに対し、質疑応答では、傍聴席の環境学会のメンバーや移転に反対する業界関係者、市民グループから厳しい追及が相次いだ。
「温度や気圧など、季節によって変動する要素が考慮されていない」「極めて深い土壌からも有害物質が上がってくるというデータがあるが、深い部分の調査が不十分だ」
平田座長らは、ひとつひとつの質問に丁寧に答えたが、市場関係者からは「私たちは命がけでやっているんだ」との激しい声が上がった。
土壌の入れ替えによって生じる約100万立方メートル分の汚染土壌についても「どう運搬してどこへ処理するのか」との質問が飛んだ。都の担当者は「低温処理か高温処理か、洗うのか、処分施設はどうするのかなど、対策を検討している」と答えるにとどまった。
◇地下水にも追加対策
豊洲の土壌汚染対策について都は当初、約670億円をかけて地下2メートルまでの汚染土壌を入れ替え、その上に盛り土をする方針だった。しかし、新たな汚染が見つかったことから専門家会議は▽汚染の有無にかかわらず地下2メートルまでの土壌をすべて入れ替える▽地下2メートル超にある汚染土壌も環境基準以下に処理する▽建物の下の地下水を環境基準以下に浄化する▽その他の部分の地下水を排水基準(環境基準の10倍)以下にする--などの対策を提案。工法などは今後検討されるが、費用は1000億円を超える可能性もある。
〔都内版〕
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